オフィスの移転やリニューアルに際して、おしゃれな内装にしたいと考えている事業者様は少なくないでしょう。おしゃれなオフィスの内装デザインを実現するには、いくつか押さえておきたいコツがあります。
この記事では、おしゃれなオフィス内装の事例10選とともに、オフィスの内装をおしゃれにするためのコツを紹介しています。オフィス内装を木質化するメリットとともに見ていきましょう。
オフィス内装のイメージを明確にするには、さまざまな事例を参考にするのが近道です。実際の施工例10選を紹介しますので、おしゃれなオフィスづくりの参考にしてください。
おしゃれなオフィス内装の事例10選
1. 心地よい居場所を目指したオフィス
訪問型経理アウトソーシングサービスやDX支援サービスを提供している株式会社Innovation Treeの事例です。オフィス増設に伴い、自社のブランドイメージに合った内装を模索していました。
増設されたオフィスは従業員のほか、お客様にもご利用いただく空間です。自然素材をふんだんに取り入れることで、生命のライフサイクルなどのイメージを打ち出した内装になりました。木や緑のぬくもりにあふれた空間は、打ち解けて話せる雰囲気づくりにも貢献しています。
2. リラックス効果をもたらす会議室
役員会議室のリニューアルを行ったBIPROGY株式会社の事例です。一枚板テーブルやキャビネット、フローリングを木質化することで、昔ながらの応接スペースをナチュラルさと重厚感をあわせもった空間にしました。
木のぬくもりが感じられる会議室は、落ち着いてリラックスできる空間となっています。従来は稼働率が低かった会議室の使い勝手が向上し、場の雰囲気が他の会議室と差別化されました。デザインだけでなく材質にもこだわることで、雰囲気を大きく変えることに成功した事例といえます。
3. 木の香りが漂うコミュニケーション空間
地域の住民や自然との共生を目指す大日本印刷株式会社の事例です。コミュニケーションエリアにフリーアドレスデスクが設置され、リフレッシュしつつ対話を促す空間となっています。また、間仕切りとして可動式のパーティションを導入。温かみのあるデザインと優れた機能性を両立しています。
オフィスは多様な人々が利用する空間です。この事例のように、職場で働く人がそれぞれ満足度を高められる空間を目指すことは非常に重要なポイントといえます。
4. フリーアドレステーブル導入で隔たりの無い空間へ
電子部品の専門商社である太平電機株式会社の事例です。執務室にフリーアドレステーブルを導入し、隔たりのない空間へとリニューアル。デスク下にキャビネットがなくなったことにより、椅子を移動するだけで機動的に打ち合わせができるようになりました。
この事例のように、社員同士のコミュニケーション向上への工夫はオフィスデザインにおいては重要な要素の1つといえます。仕切りのないオープンな空間でありながら、落ち着いて仕事に取り組めるオフィスを実現した好例です。
オフィスをフリーアドレス化するメリットと注意点については、次の記事で詳しく解説しています。こちらもあわせてご参照ください。
5. 「おもてなし」を軸に据えた応接室
地域密着と健全経営を理念に掲げている山梨中央銀行の事例です。応接室のリフォームに伴い、お客様にとって快適な空間づくりを目指しました。同行の理念でもある地域密着をデザインに反映し、山梨県産材を使用したテーブルを導入。木のぬくもりがリラックス効果をもたらすとともに、地産地消にも貢献しています。
リフォーム後の応接室は、会議室としても利用されています。自社の理念をオフィスのデザインコンセプトに反映することに成功した事例といえるでしょう。
6. 採用ブランディングにも寄与するオフィス
建築施工図の技術者派遣や施工管理、資産設計提案業務などを手がけている有限会社新興建築サービスの事例です。従業員がより安心して就業でき、CADスクールの受講生がリラックスして過ごせる空間を目指しました。コミュニケーションを図りやすいエリアと、業務に集中できる個人ブースをいずれも木質化空間で統一している点が大きな特徴です。
オフィスに入った瞬間に木のぬくもりと香りが感じられるオフィスは、求職者に好印象を残しています。オフィスデザインが採用ブランディングにも良い影響をもたらした事例です。
7. 既存のデスクを木製天板でリニューアル
空港関連の工事・メンテナンス事業を展開している国光施設工業株式会社の事例です。同社ではオフィス緑化と木質化に取り組む際に、スチール製のオフィスデスクを導入したばかりでした。そこで、置くだけでオフィスの雰囲気を大きく変えられるオーダーメイド木製天板を導入。既存のオフィスデスクを活用しつつ、無機質になりがちなオフィス空間に落ち着いた雰囲気を添えています。
オフィスリニューアルと聞くと大がかりな工事をイメージしがちですが、既存のオフィス家具を活用する選択肢もあります。快適なオフィス環境とSDGsの両立を達成した事例といえるでしょう。
8. アイスブレイク&リラックスできる個室ブース
第二新卒・既卒の就職支援を中心に人材サービスを手がけるブラッシュアップ・ジャパン株式会社の事例です。同社ではオフィス移転に伴い、オンライン面談に利用できる個室ブースを設置しました。内外装ともに全面が木製のブースは落ち着いた佇まいでありながらインパクトがあり、画面越しのお客様がリラックスして話しやすい雰囲気をもたらしています。
近年はオンライン会議を開催する機会が増えつつあります。会議時の自然なアイスブレイクをはじめ、リラックスして話しやすいオンライン会議の環境づくりに向けて、こうした個室ブースを導入するのもひとつの方法です。
9. 健康経営の一環としてオフィスを改装
オリジナル販促品やノベルティの製作を手がけるユニファースト株式会社の事例です。個別デスクやフリーアドレスデスクのほか、オーダーメイド木製天板の設置によりオフィスの木質化を進めました。フリーアドレスの導入もセットで進めるなど、従業員にとって快適で働きやすい環境の整備に注力しています。
無機質な金属のデスクと比べて、木のぬくもりや香りを感じられるデスクはストレスを和らげる効果が期待できます。従業員のストレス軽減に寄与するオフィスデザインを、健康経営の一環として取り入れている好例です。
10. サステナブルな内装リニューアル
ワンストップITソリューションサービスを提供するアスノシステム株式会社の事例です。デスクにオーダーメイド木製天板を置いて木質化したほか、執務エリア入口のもっとも目立つハイカウンターにも同じ天板を採用したことにより、オフィス全体のデザイン感が統一されました。既存のオフィス家具を有効活用しつつ、オフィスの雰囲気を一新することに成功しています。
近年はサステナブル経営の実現が企業にとって重要な課題となりつつあります。この事例のように既存什器活用によるサステナブルなオフィスリニューアルを検討してみてはいかがでしょうか。
おしゃれなオフィスの内装デザインを実現するコツ
ここまで、オフィス内装の事例10選を紹介してきました。では、おしゃれなオフィス内装デザインを実現するにはどのような点を意識しておく必要があるのでしょうか。必ず押さえておきたい3つのコツを紹介します。
カラーコーディネートを意識する
第一に意識しておきたいのが、オフィス全体のカラーコーディネートです。統一感のあるオフィスにするには、バランスの良い配色が欠かせません。寒色系・暖色系でそろえたり、色のトーンを合わせたりすることで、すっきりと洗練された印象のオフィスに仕上がるでしょう。
自社のコーポレートカラーやブランドカラーを軸にするのも1つの考え方です。オフィスの内装は従業員だけでなく、来社する関係者の目にもふれることから、ブランディング戦略の一環として捉える必要があります。
デザイン性と実用性/機能性のバランスを重視する
オフィスはあくまでも業務を遂行するための場所であるため、外観だけでなく実用性や機能性を十分に考慮しなければなりません。すっきりとしたデザインの内装デザインにできたとしても、収納スペース不足によって物が雑然と置かれてしまうようでは本末転倒です。必要な収納スペースが確保されているか、実務で使いやすい収納になっているか、といった点を現場の意見を取り入れながら検討しましょう。
また、オフィス内の動線も重要なポイントの1つです。通路の幅は余裕をもって確保されているか、オフィス内を移動する際に不便な点はないか、といった実用的な視点に立って検証することが求められます。
多様な人が利用する場となる点を考慮する
オフィスデザインは多様性に配慮して決定することも重要なポイントです。先進的な内装デザインはインパクトをもたらす一方で、好みが分かれやすい面があります。一部の従業員の意見や嗜好にもとづいてデザインコンセプトを決めるのではなく、多様な意見を取り入れることが大切です。
多様な人が利用する点を考慮する際には、用途に応じて使い分けられるようエリアを分けるのも1つの方法です。通常の執務エリアのほか、集中エリアやコミュニケーションのためのエリアなど、オフィス内に複数のエリアを設けてみてはいかがでしょうか。
オフィス内装の「木質化」もおすすめ
おしゃれで機能的なオフィスをデザインするには、木質化をコンセプトとして掲げるのもおすすめです。木質化とはオフィスの内装に木材を使用し、木のぬくもりや自然な風合いを活かすことを指します。オフィス内装を木質化する主なメリットは次の3点です。
自然素材がもたらすリラックス効果
自然素材を内装に取り入れたオフィスには、心身をリラックスさせる効果が期待できます。木目のやわらかな雰囲気や風合いといった視覚的な要素に加え、木の香りや手ざわりが安心感や落ち着きをもたらすからです。
さらに、オフィスの木質化は作業効率の向上にも寄与することがわかってきました。木質化空間に滞在した人は、内装の壁紙がクロスの部屋に滞在した人と比べて作業効率が最大4.5%向上したことが確認されています(※)。集中力を高め、生産性を向上させた事業者の方々にとって、オフィスの木質化は有力な選択肢となるでしょう。

企業イメージの向上につながる
ぬくもりや安らぎを感じられる木質化オフィスは、企業イメージの向上にも寄与します。SDGsやカーボンニュートラルへの貢献を、オフィスデザインを通じて可視化できるからです。自社が環境保全に貢献している事実を発信できることは、社内外のエンゲージメント強化につながるでしょう。
キイノクスでは、国産木材のご提供量に応じて植樹を実施しています。さらに、CO2固定量・吸収量を記載した「カーボンニュートラル貢献量証明書」を発行していますので、サステナビリティ経営やSDGsの実現に注力したい事業者様にもおすすめの取り組みです。
エリアを限定した導入も可能
オフィスの木質化は、必ずしも社内全域に取り入れる必要はありません。まずは会議室のみ導入したり、リフレッシュスペースを新設/リニューアルする際に取り入れたりすることも可能です。はじめは部分的に導入し、従業員の反応や効果を検証した上で導入範囲を広げていくのも1つの方法でしょう。
下図は、木質化されたオフィスのイメージ図です。予算やリニューアル計画に合わせ、エリア別に木質化を検討してみてはいかがでしょうか。
自社のコンセプトに合ったオフィスの内装を実現しよう
オフィス内装は従業員の快適性や業務効率と密接に関わる重要な要素です。外観のみならず実用性や機能性を考慮したオフィスづくりを意識することで、従業員満足度を高められるほか、ブランディングの強化にもつながります。今回紹介したオフィス内装の事例やデザインのコツを参考に、自社のコンセプトに合ったオフィスの内装を実現してみてはいかがでしょうか。
キイノクスでは、オフィスのリニューアルや新設/拡張に伴う内装デザインに関するご相談を承っています。おしゃれで機能的なオフィスづくりをご検討中の事業者様は、ぜひキイノクスにご相談ください。