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人手不足が顕在化しつつある昨今、従業員にとって働きやすい環境を整えることは企業にとって非常に重要な課題の1つです。職場環境の改善に取り組みたいものの、具体的に何から着手すべきか迷っている事業者様も多いのではないでしょうか。
この記事では、職場環境の改善に向けて取り組むべき項目や、改善を通じて得られる効果についてわかりやすく解説しています。職場環境改善につながる施策例や役立つオフィス家具も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
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目次 職場環境改善とは |
職場環境改善とは
職場環境改善とは、従業員にとって快適で働きやすい環境を整えるための改善施策全般を指す言葉です。職場環境には、有形無形の「働きにくさ」をもたらす要素が潜んでいることがあります。働きにくい原因が放置されていると、従業員のパフォーマンス低下やストレス増大、さらには離職者の増加といった重大な問題にもつながりかねません。こうした事態に陥るのを防ぐために、従業員が働きにくいと感じる要素をできるだけ取り除き、改善を図ることが大きな目的です。
職場環境改善に向けて取り組むべき項目
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職場環境の改善に向けて取り組むべきことは多岐にわたります。職場環境には下記の要素が含まれているからです。
・物理的な環境:建物、座席レイアウト、オフィス家具、機器設備など
・非物理的な環境:業務内容、人間関係、評価制度など
・生産性に関する環境:業務の割り当て、作業環境、ワークフローなど
これらの要素について、まずはできることから取り組んでいくことが大切です。要素ごとの取り組み例を見ていきましょう。
物理的な環境の改善
物理的な環境とは、オフィス内の照明や空調、使いやすいロッカールーム、清潔で機能的なトイレといった設備面のことを指します。座り疲れが生じにくいデスク/チェアをはじめ、通行しやすいオフィスレイアウト、騒音に配慮されたOA機器の配置など、ハード面から改善を図っていく必要があるでしょう。また、オフィス内にグリーンを取り入れる「緑化」や、木のぬくもりを活かした「木質化」なども癒し効果をもたらす工夫としておすすめです。
非物理的な環境の改善
非物理的な環境とは、良好なコミュニケーションのあり方や社内の人間関係、公平で透明性の高い人事評価制度、充実した福利厚生制度といったソフト面を指します。コミュニケーションや人間関係のように形をもたない要素も多く、改善の必要性を感じる度合いが従業員によって異なることも少なくありません。近年は働き方改革の推進が求められていますが、長時間労働の是正といった要素も非物理的な職場環境の改善に含まれると考えてよいでしょう。
生産性を高めるための改善
生産性を高めるための改善とは、業務効率を高めるための環境整備のことを指します。一人ひとりが能力や強みを活かせる業務の割り当てや、業務内容に対して余裕のある処理性能のPC貸与、扱いやすいツールの導入、迅速な意思決定につながる決裁フローなどは、いずれも組織の生産性を左右する可能性のある項目です。生産性を高めるための改善を通じて各自がパフォーマンスを発揮しやすくなり、適正に評価され、さらに意欲が高まるといった好循環を生み出していくのが望ましいでしょう。
職場環境改善によって得られる効果
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職場環境の改善を図ることで、具体的にどのような効果を得られるのでしょうか。主な改善効果として挙げられるのは次の3点です。
従業員のストレスが軽減される
物理的・非物理的な「働きにくさ」の原因が解消されることで、従業員がより快適にいきいきと働きやすくなります。本来の業務に集中しやすい環境が整えば、各自がパフォーマンスを最大限に発揮できるでしょう。
従業員が感じているストレスは、中長期的に心身にさまざまな悪影響をもたらす可能性があります。従業員の離職を防止し、知的リソースの蓄積やノウハウの継承をより確実なものにできることも、職場環境の改善がもたらす効果の1つです。
業務効率が向上する
業務をスムーズに進められるツールの活用や、活発なコミュニケーションは、時間あたりの作業効率を高めます。さらに、良好な人間関係が保たれることにより、組織内における心理的安全性も高まっていくでしょう。結果として新たなアイデアが生まれやすくなり、イノベーションが加速する効果も期待できます。
人的ミスが発生しやすい業務フローや非効率な繰り返し作業を余儀なくされることは、担当者を疲弊させる大きな要因となりがちです。業務効率の向上は、前述のストレス軽減とも密接に関わりのある施策といえるでしょう。
従業員エンゲージメントが高まる
働きやすい環境で能力を存分に発揮し、適切に評価されれば、従業員の勤務先に対する愛着や帰属意識も自然と高まっていくでしょう。業務を通じて成長している手応えを実感することは、従業員が充実感をもって働いていくための重要な要素です。
従業員エンゲージメントの向上は、優秀な人材を確保するための下地づくりにもなります。各自が能力を発揮でき、成果が正当に評価される職場環境が整うことによって、「この会社で働きたい」と思ってもらえる確度が高まるからです。
職場環境改善につながる施策6選
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ここまでに見てきたとおり、職場環境の改善には幅広いアプローチが考えられます。具体的な例として、6つの施策を見ていきましょう。
1. 空調や照明など設備の改善
オフィスの空調や照明といった設備面の改善は、具体的かつ効果を実感しやすい改善策といえます。オフィスが冷えすぎたり暖まりすぎたりしていないか、暗すぎる/まぶしすぎるといったことがないか、まずは現状をチェックしましょう。
ただし、快適な室温や明るさは人によって感じ方がまちまちです。社内でヒアリングやアンケート調査を実施するなどして、現場の声を取り入れながら改善点を絞り込んでいくことをおすすめします。たとえば、冷暖房がオフィス内に行きわたっておらず、冷え方/暖まり方に偏りがあるようなら、サーキュレーターの導入などすぐに実行できる解決策が見つかるかもしれません。
2. ICT機器の導入
ICTツールの活用によって自動化や省力化を図ることも、職場環境の改善につながります。単純なタスクの繰り返しに膨大な時間を要する状況が続くことは、負担やストレスを蓄積させる原因となりがちです。機械に委ねられる業務はできるだけ自動化するとともに、コミュニケーションやアイデアの創出を後押しするツールの積極的な活用がおすすめです。
ただし、ツールの選定には慎重な判断が求められます。一般的に評判がいいから、他社が活用しているからといった理由で決めるのではなく、自社の課題解決につながるツールかどうかを十分に検討することが大切です。
3. オフィスレイアウトの変更
オフィスレイアウトの変更も、職場環境改善に向けた効果的な施策の1つです。従業員同士が会話を交わしにくいレイアウトになっていたり、周囲の音や視線が気になって集中できない執務環境になっている場合、レイアウト変更によって課題を解決できる可能性があります。また、動線が整理されておらず通行しにくいといった問題も、従業員がストレスを感じる原因となりがちです。レイアウトを変更する際には、動線の整理もあわせて検討する必要があるでしょう。
なお、固定席を設けないフリーアドレスを導入するのもおすすめの方法です。フリーアドレスのメリットや注意点については次の記事で解説していますので、あわせてご参照ください。
4. 社内アンケートやストレスチェックの実施
職場環境改善に向けた潜在的な課題を洗い出すには、社内アンケートやストレスチェックを実施するのもおすすめの方法です。従業員が直接言いにくいと感じることも含めて意見や要望をくみ取りたい場合には、匿名制のアンケートを実施するとよいでしょう。
ストレスチェックは、従業員自身も気づいていない不調の兆候を知る上で有効な方法です。各自が感じているストレスの状況が可視化されることにより、部署ごとのストレス要因を検証しやすくなります。こうした客観的なデータにもとづいて、職場環境改善に向けた施策を検討できることが大きなメリットです。
5. 多目的スペースやオフィスカフェの設置
社内に多目的スペースやオフィスカフェを設置し、従業員間の自然なコミュニケーションを醸成するのも1つの方法です。執務スペースとは異なる雰囲気の空間で、リラックスした状態で会話を交わせることは、相互理解の深化にもつながるでしょう。
こうした空間を設けることは、遊休スペースの有効活用やオフィス空間の効率的な活用にもつながります。わずかなスペースも工夫次第でコミュニケーション促進に役立つ空間として活用できる可能性がありますので、部分リノベーションやレイアウト変更も視野に入れて検討してみてはいかがでしょうか。
6. オフィス緑化・木質化
オフィスにグリーンを取り入れる「緑化」や、木材を取り入れる「木質化」もおすすめの手法です。自然を感じられるグリーンや木の手触り・香りが、オフィス空間に癒し効果をもたらします。
オフィス緑化・木質化は、大規模な工事を必要としないオフィス家具の設置やデスク天板の活用といった方法で進めることも可能です。オフィス緑化・木質化がもたらす効果やスモールオフィスでの取り組み方については、次の記事もあわせて参考にしてください。
職場環境改善に役立つオフィス家具
職場環境の改善に役立つオフィス家具の例を紹介します。快適なオフィス環境づくりに役立ててください。
緩やかに空間を区切る植栽パーティション
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上部に鉢受けがついた天然木のパーティションです。置くだけで空間の区切りになるため、打ち合わせスペースや商談スペース、休憩スペースなどさまざまな用途に活用できます。着座した状態では視線を緩やかに遮り、立った状態では圧迫感の少ない目隠し効果を得られる点が大きな特長です。
コミュニケーション活性化に寄与する植栽テーブル
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オフィスの執務室や休憩室、歓談スペース、ロビーなどへの利用に適した「ロ」の字型8人掛けテーブルです。圧迫感を与えにくい一方で、中央に設置された背の高い植栽が目を引くため、オフィスのシンボルツリーとしても効果を発揮します。誰もが立ち寄りやすい雰囲気で、部署や役職、年齢、性別を超えたコミュニケーションが促されるでしょう。
手軽に設置できる一坪カフェ
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約1坪分のスペースに置くだけで、休憩・談話エリアをはじめ、少人数の打ち合わせスペースや集中作業スペースなどにも活用できるカウンターテーブルです。国産の天然木(スギの無垢材)を使用しており、緩やかな色味や手触り、香りなどの味わいがあります。裏面は収納庫として利用できるため、簡易的な収納スペースも兼ねられるでしょう。
集中できる環境を提供するワークブース
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国産スギ材/ヒノキ材を100%使用した一人用のセミクローズ型ブースです。ワークブースでありながら、まるで自分の部屋のようなあたたかみのある空間を提供します。照明デザイナーと共同開発した「オンライン映え照明」により、オンライン会議時にもムラのない自然な映りを実現できる点も大きな特長です。近年増えつつあるオンライン会議用の専用スペースとして活用してもよいでしょう。
本記事でご紹介したオフィス家具の活用事例を知りたい事業者様は、キイノクスのオフィスリノベーション紹介ページもぜひご参照ください。ショールーム見学も随時承っています。
取り組みやすい施策から職場環境改善を図ろう
職場環境の改善につながる施策には、物理的な環境の改善・非物理的な環境の改善・生産性を高めるための改善といったように、さまざまなアプローチが考えられます。まずは自社の現状を整理した上で、取り組みやすい施策から始めるのも1つの方法です。従業員のストレス軽減や業務効率の向上といった効果が実感できれば、職場環境改善に向けた社内の気運も高まっていくでしょう。
木のぬくもりを感じられる木質化は、オフィスの規模を問わず実践しやすい取り組みといえます。オフィス木質化にご興味をお持ちの事業者様は、ぜひキイノクスにご相談ください。
