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2025.10.08オフィスリノベーションの目的と効果・費用の目安・おしゃれなオフィスの事例を紹介

従業員が日々の業務に取り組む場として、また来訪者の目にふれる空間として、オフィスは非常に重要な役割を担っています。現状よりも環境の良いオフィスに引っ越したいものの、さまざまな事情からハードルが高いと感じている事業者様も少なくないでしょう。そのような事業者様におすすめしたい選択肢の1つが「オフィスリノベーション」です。

この記事では、オフィスリノベーションによって得られる効果や費用の目安、おしゃれなリノベーションの事例をわかりやすく紹介しています。オフィスリノベーションを成功させるためのポイントもまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

目次

オフィスリノベーションとは
オフィスリノベーションによって得られる効果
オフィスリノベーションの種類と費用の目安
オフィスリノベーションには「木質化」もおすすめ
おしゃれなオフィスリノベーションの事例
 休憩スペースをリフレッシュエリアに(富士電機株式会社様)
 おもてなしの場を兼ねた空間づくり(有限会社新興建築サービス様)
 遊休スペースをコミュニケーションスペースに(株式会社アンペール様)
オフィスリノベーションを成功させるには
オフィスリノベーションで働きやすい環境づくりを進めよう

オフィスリノベーションとは

オフィスリノベーションとは、オフィスの機能やデザインをより良くすることを目的として行う改修工事のことを指します。オフィスそのものを移転することなく、現在の所在地のままオフィス環境を改善したい場合に適した手法です。具体的には、オフィスの内装を全面的もしくは部分的に改修することにより、自社が目指すコンセプトや求める機能性の実現を目指します。

リフォームとの違い

リノベーションと似ている言葉として「リフォーム」が挙げられます。リフォームとは、古くなったオフィスなどを改修して新しいオフィスの状態に回復させることです。老朽化した内装の改修や故障している設備の取り替えなどによって、きれいな状態に戻すことを目的としています。

一方、リノベーションは現状のオフィスが古くなっているかどうかにかかわらず、デザインや利便性を向上させるために改修工事を行う点がリフォームと異なります。「元に戻すこと」を目的としているのがリフォーム、「改善・改良すること」を目指しているのがリノベーションと区別するとよいでしょう。

オフィスリノベーションによって得られる効果

オフィスをリノベーションすることによって、具体的にどのような効果を得られるのでしょうか。主な4つの効果について解説します。

従業員のモチベーション向上につながる

従来のオフィスがより快適でおしゃれな空間へと生まれ変わることで、従業員にとって働きやすい環境を提供できます。出社するのが楽しみになるような空間になれば、従業員のモチベーションも自然と高まるでしょう。

また、従業員同士がカジュアルに言葉を交わせるスペースを新設することにより、社内コミュニケーションの促進にもつながります。業務の合間にリラックスして過ごせる空間を設ければ、気持ちの切り替えもしやすくなるでしょう。オフィスリノベーションによって従業員の集中力を高め、パフォーマンスを引き出す効果が期待できます。

業務効率化につながる

オフィスリノベーションは業務効率の改善にも密接に関わる取り組みといえます。オフィスの機能性が改善されることにより、業務に集中しやすい環境を提供できるからです。

たとえば、オフィス内にコミュニケーションエリアと集中作業エリアを分けて用意することで、従業員が仕事の状況や内容によって最適な作業環境を選べるようになります。このような改善は、業務効率化を図る上で非常に重要なポイントの1つです。

企業イメージの向上に寄与する

オフィスリノベーションは企業イメージの向上にも寄与します。おしゃれで洗練されたオフィスは訪問者に好印象を与えるため、対外的なイメージの向上につながるからです。

企業を訪問した際の第一印象は、さまざまな影響を与える可能性があります。自社のコンセプトと連動した内装デザインにすることで、企業ブランディングの強化につながるケースもあるでしょう。また、求職者が会社説明会や採用選考で来社した際、「ここで働きたい」と感じるかどうかを左右する要因にもなります。

長期的な経費節減にも役立つ

長期的な視点で捉えると、オフィスリノベーションは経費削減にも効果をもたらす取り組みといえます。オフィスそのものを移転する場合と比べてコストを抑えやすいことから、費用対効果の高いオフィス環境の改善策といえるからです。また、省エネ効果のあるインテリアを導入すれば、長期的・持続的な経費削減につながるでしょう。リノベーションに伴う工事には費用がかかるものの、長い目で見るとコスト抑制効果を得られることは非常に重要なポイントといえます。

オフィスリノベーションの種類と費用の目安

実際にオフィスをリノベーションする場合、どの程度の費用がかかるのか気になっている方は多いでしょう。オフィスリノベーションの主な種類と、それぞれの費用の目安について解説します。

オフィスリノベーションの種類

オフィスリノベーションには、大きく分けて「フルリノベーション」と「ポイントリノベーション」の2種類があります。

フルリノベーションとは、内装の大部分を取り替える改修工事のことを指します。オフィス内を全面的に改修するため、一貫したデザインコンセプトを反映しやすい点が長所です。

一方、ポイントリノベーションでは部分的に工事を実施します。優先順位の高い箇所を集中的に改修できるため、コストを抑えつつリノベーションを行いたい場合におすすめです。

フルリノベーション費用の目安

フルリノベーションにかかる費用は、発注する工事業者や工事内容によって異なります。おおよその目安として、1坪あたり10万〜30万円程度が相場と考えてよいでしょう。

一例として、60坪のオフィス(従業員20名程度を想定)であれば、フルリノベーションの費用はおよそ600万〜1,800万円です。

ポイントリノベーション費用の目安

ポイントリノベーションにかかる費用は、施工する面積や場所などの条件に応じて変動します。1坪あたり10万円程度で収まることもあれば、工事内容によってはフルリノベーションに近い坪単価となるケースも少なくありません。

ただし、必ずしも大がかりな工事をしなくても、工夫次第でポイントリノベーションが可能です。たとえば、載せるだけの天板やフローリングを活用したり、設置するだけの什器などを取り入れたりすることで、コストを抑えつつ効果的にリノベーションを実現できる可能性があります。オフィスリノベーションに際してコスト面がネックになっている場合は、下記のような製品を活用してみてはいかがでしょうか。

ポイントリノベーションに役立つ製品例

置くだけオーダーメイド天板「WOWBLE」
置くだけフローリング「flood」
植栽テーブル「Green Pit」
植栽パーティション「Hedge」

次の記事では、オフィスの中でも会議室の内装をおしゃれにするコツを紹介しています。こちらもあわせてご参照ください。


オフィスリノベーションには「木質化」もおすすめ

オフィスリノベーションを検討する際には、内装の「木質化」もおすすめしたい選択肢の1つです。木質化リノベーションとは何か、どのようなメリットがあるのかを見ていきましょう。

オフィスの木質化リノベーションとは

木質空間とは、木の質感や温もりを活かした空間デザインのことです。木の温かみのある外観や手ざわり、香りが心地よい空間をつくり、集中力や生産性、創造性を高める効果が期待できます。木質空間をはじめとする自然要素を取り入れることにより、従業員の幸福度が15%向上、生産性が6%向上、創造性が15%向上するという研究結果もあります(※)。

無機質になりがちなオフィス空間に木の素材を取り入れることで、こうした効果を引き出すのが木質化リノベーションの基本的な考え方です。

※出典:世界中の職場におけるバイオフィリックデザインの効果|【ロバートソン・クーパー社】ヒューマン・スペース

木質化リノベーションのメリット

自然由来の素材を取り入れることで、従業員や来訪者に五感で感じられる情緒的価値を提供できます。従業員がリラックスして働きやすくなるとともに、企業ブランディングを後押しする要素としても効果的です。

また木質化は、フルリノベーションはもちろんのこと、ポイントリノベーションにも対応しやすい手法といえます。会議室やリフレッシュエリアなどオフィス内の一角を木質化することにより、他のスペースとは趣向の異なる空間を提供できるでしょう。

さらに、オフィスの木質化は環境保全に貢献する取り組みとしても効果的です。木は成長過程でCO2を吸収し、炭素を内部に取り込みます。内装材に木を取り入れることは、企業の環境貢献を体現する具体的なアクションとなり得るのです。

おしゃれなオフィスリノベーションの事例

オフィスリノベーションを通じて、おしゃれな空間を創り上げた事例を紹介します。リノベーションの前後で表れた具体的な効果にもふれていますので、オフィス改装を検討する際に役立ててください。

休憩スペースをリフレッシュエリアに(富士電機株式会社様)

研修受講者の休憩スペースリノベーションの事例です。従来は未使用の会議室に長机とパイプ椅子を設置していました。この部屋を研修受講者向けのリフレッシュエリアへとリノベーション。1人でも複数人でも快適に過ごせる空間へと生まれ変わりました。

リノベーション後は、当初想定していた休憩スペースという用途以外にも、打ち合わせや講習会、懇親会などにも活用されています。オフィスリノベーションを通じて、会社のイメージアップや社内コミュニケーションの活性化といった効果を得られました。

おもてなしの場を兼ねた空間づくり(有限会社新興建築サービス様)

オフィスの木質化と緑化を軸に空間デザインを設計し、全面リニューアルを実施した事例です。1階は程よい目隠し効果のあるパーティションで区切られた個人ワークエリアに。集中作業と会話を両立できる快適な空間に生まれ変わりました。

2階には木製の什器とリラックス効果のある植物を配置。新規開設したCADスクールの在籍者に心地よい空間を提供しています。リノベーションによって、既存のオフィスをおもてなしの場を兼ねた快適な空間へと生まれ変わらせることに成功しました。

遊休スペースをコミュニケーションスペースに(株式会社アンペール様)

遊休スペースの有効活用を可能にしたリノベーションの事例です。従来、執務室の一部スペースが未使用の什器置き場となっていました。使用していない什器を廃棄し、自然素材のパーティションとテーブルを配置することにより、従来の遊休スペースが新たな共有スペースに。置くだけで簡単に設けられ、緩やかに空間を区切る植栽パーティションを活用していることがポイントです。

リノベーション後、同スペースは主に社内会議で活用されています。また、オンライン会議やウェビナーなどでも利用されているほか、資料を広げて整理するといったシーンでも効果的に活用されるようになりました。オフィス面積はそのままに、スペースの有効活用を実現できた事例といえます。

オフィスリノベーションを成功させるには 

オフィスリノベーションを成功させるには、どのような点に留意する必要があるのでしょうか。効果的なリノベーションの実現に向けて、意識しておきたいポイントをまとめました。

目的を明確にしておく

オフィスリノベーションを計画するにあたり、自社にとって解決すべき課題とその優先順位を定めておくことが重要です。たとえば、「自社のブランドコンセプトを打ち出したデザインにしたい」という場合と、「従業員がリフレッシュできるエリアを設けたい」という場合とでは、リノベーションの目的そのものが大きく異なります。
目的が明確になっていれば、設計や予算をスムーズに決めやすくなるでしょう。まずは「なぜリノベーションを行うのか」を十分に検討しておくことをおすすめします。

原状回復を考慮して施工範囲を決める

オフィス内装工事を行う際には、将来的に原状回復が必要になる点も考慮しておく必要があります。賃貸物件であれば、退去時に必要な対応を契約書などで確認しておきましょう。

契約内容によっては、入居者の判断で内装を改修できる範囲が決められている場合があります。退去時に原状回復費用が高額になったり、契約違反を指摘されたりすることのないよう、あらかじめ施工の範囲と内容が契約内容に沿っているか確かめておくことが大切です。

遵守すべき法令を確認しておく

オフィス内装には複数の法令が関わっています。遵守すべき法令を事前に確認し、法令に抵触することのないよう細心の注意を払わなければなりません。

具体的には、建築基準法や消防法、労働安全基準法などを十分に確認しておくことが大切です。一例として、天井に届く高さのパーティションを設置する場合、消防法では独立した部屋と見なされます。このようなケースでは「防火対象物工事等計画届出書」や「防火対象物使用開始届出書」の提出が求められるほか、煙感知器や排煙設備、スプリンクラーなどの設置が義務づけられている点に注意が必要です。

オフィスリノベーションで働きやすい環境づくりを進めよう

オフィスリノベーションは社内外に大きなインパクトをもたらします。従業員にとって働きやすく快適な空間を提供する意味においても、企業ブランドを強化する意味でも、取り組む意義は十分にあるでしょう。既存のオフィスを活かしつつ、自社の課題解決を図るための方策としてオフィスリノベーションを検討してみてはいかがでしょうか。

リノベーションのコンセプトを検討する際には、木質化や緑化といった方向性を取り入れるのもおすすめです。オフィス木質化リノベーションの事例について、詳しく知りたい方のための資料をご用意しております。詳細についてはお気軽にお問い合わせください。

      

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