2023.05.10【体験レポート】Present Tree in くまもと山都2 植樹ツアー2023

こんにちは! もりのきのこです。

2023年4月8日（土）～9日（日）にかけて、Present Treeの植樹ツアーに参加してきました。

Present Treeとは、認定NPO法人環境リレーションズ研究所がスタートさせたプロジェクトです。植栽放棄や自然災害など、さまざまな理由で再生が必要となった場所への植樹を推進。2005年に活動を開始し、これまで国内外で35万本以上もの植樹実績があるそうです!

植樹を進める仕組みはその名の通り、植樹をプレゼントされた人が樹木の里親になるというもの。プレゼントは1本から可能で、その代金には苗木代のほかに植林、獣害対策、下草刈りなどの管理費も含まれています。

森林形成にはとても時間がかかるため、植樹したあとの育樹の担保が必要不可欠。そのため、環境リレーションズ研究所が中心となって森林の土地所有者、行政機関、現地の森林組合などと森林整備協定を交わして、10年間の森林管理体制を担保しているわけですね。

キイノクスでは、2022年度にキイノクスオフィス製品をご購入いただいたお客様へ、Present Treeを利用して植樹をプレゼントさせていただきました。

このPresent Treeの植樹について、もっと深く知りたい……ということで、実際に植樹を体験してきました! その模様をお伝えします。

「Present Tree」植樹の考え方と目的とは?

植樹体験レポートの前に、植樹の考え方についてご紹介したいと思います。

Present Treeでは、人の手による森林再生であっても、できるだけ“天然林に近くなるような再生”を方針としており、地域の生物多様性に貢献するような森づくりを進めているそうです。

再生対象の森は、自然災害を受けた山や皆伐された人工林などさまざま。天然林に近い再生を目指すため、同じ種類の木を一面全域に植えることはせず、複数の樹種をランダムに植えています。

ランダムに植えると言っても、樹種の選定はしっかりと行っているそうです。具体的には、鎮守の森と呼ばれるその地域に昔から残っている森の植生を調査し、樹種を選定。さらに鹿の食害など地域の特性も考慮し、せっかく植樹した苗木が食害により全滅することが無いよう、“植樹のレシピ”として樹種の割合などを決めるそうです。

天然林に近い再生を目指す! 植樹体験レポート

今回の植樹地は熊本県の山都町（やまとちょう）。日本における有機農業発祥の地と呼ばれる町です。豊かな自然を次世代に継承していけるよう、持続可能な取組を行っていて、2021年にはSDGs未来都市にも選定されました。

植樹ツアーは開会式からスタート。植樹方法のレクチャーのあと、クワと苗木が配られて各々植樹をします。

植樹地は数年前にスギを皆伐した跡地で、一面日当たりがよいところ。地面は冬の間に枯れた草でもっさりと覆われていて、土はあまり見えません。朽ちた切り株も散在していました。

このような環境で植樹をするには、急峻な斜面をよじ登り、枯草をかき分けて進んでいく必要があるわけです。目印のある場所に着いたら、クワで穴を掘って苗木を置き、土を踏み固めて固定します。

今回のツアーでは、参加者と地元の方で数十名体制をとり、1時間ほどで30種類の苗木を約400本も植えました。

植樹を体験する前は、「400本も苗木を植えるということは、植樹したあとは苗木が整然と並んだ山になるんだろうな～」と思っていたのですが……。苗木は小さくて細く、枯草に紛れて目立たないため、遠目では植樹前と植樹後でほとんど変化がないんですね。天然林に近い再生とは、このようなかたちになるのだと驚きました!

「Present Tree in くまもと山都2」植樹ツアー2023のご紹介

本ツアーでは、初日に2021年度の植樹地見学、2日目に植樹を行いました。ツアーは地域との交流を深めて地元を元気にする狙いも含まれているようで、熊本県山都町の観光、地元の方との交流が催されました。さらに地元食材を使用したおいしい食事とお酒、温泉や天体観測まで用意されていて、至れり尽くせり。盛り沢山の内容で、とても楽しかったです!

イベント参加者の半分がリピーターで、なかには3回目という方も。プライベートで参加される方が多く、おひとりで参加される方も何名かいらっしゃいました。

「Present Tree in くまもと山都2」植樹ツアー2023～1日目～ダイジェスト