樹木は、成長の過程で取り込んだ二酸化炭素(CO2)を炭素として木材内部に固定します。 炭素は、燃やされない限り固定されたままです。このため、家庭や企業で木製品を長期間使用することは、環境貢献につながる身近なアクションとみなすことができます。
木製品導入によるお客様の環境貢献を可視化
キイノクスでは、国産木材ご提供量に応じた植樹をお付けしています。また、カーボンニュートラル貢献量証明書を発行してお渡します。
カーボンニュートラル貢献量証明書
- 証明書表面
CO2固定量:商品に使用した木材が成長の過程で取り込んだCO2の量
CO2吸収量:植樹による長期的なCO2吸収量
※林野庁が公表している計算方法に基づき算出しています。
- 証明書裏面 木材の産地明細を掲載しております。
上記証明書は、WOOBO1台ご購入時の記載例です。
植樹2本をお付けしており、カーボンニュートラル貢献量は0.33tになります。
0.33tの内訳
・WOOBO制作に使用した木材が固定しているCO2の量:0.15t
・植樹2本による長期的なCO2吸収量:を0.18t
※植樹サービスは国産木材のご提供量に応じるもので、一定量に満たない場合はお付けしない場合もあります。あらかじめご了承ください。
※植樹地 静岡県富士市
樹木によるカーボンニュートラル ミニ知識
樹木は、どのようなメカニズムで炭素を固定しますか?
樹木が炭素を固定するメカニズムは、光合成によるものです。樹木は光合成を通じて大気中の二酸化炭素(CO2)を吸収し、水(H2O)と共にグルコース(C6H12O6)を生成します。この過程で生成されたグルコースは、樹木の成長に必要なエネルギー源として使用されるだけでなく、セルロースやリグニンなどの構造成分に変換され、細胞壁や組織に蓄積されます。炭素は樹木の成長と共に長期間にわたり固定され、燃やされない限り大気中に戻ることはありません。これにより、樹木は炭素の貯蔵庫として機能し、地球のカーボンニュートラルに貢献します。
森林は、どの程度地球のカーボンニュートラルに貢献していますか?
森林は、光合成を通じて大気中の二酸化炭素(CO2)を吸収し、炭素を樹木や土壌に固定します。この炭素固定のメカニズムにより、森林は炭素の貯蔵庫として機能し、地球のカーボンニュートラルに貢献します。
日本の森林は1年間で約4,568万トンのCO2を吸収しています※1。 これは、日本の営業用貨物車が排出するCO2 4,142万トン/年 を超える量です※2。
※1 令和5年度森林及び林業の動向
※2 環境:運輸部門における二酸化炭素排出量 - 国土交通省
樹種によって二酸化炭素吸収量は異なりますか?
異なります。広さ1ヘクタールで500本の5齢級(林齢21~25年)の樹木が生えている森林が吸収するCO2見込み量は以下の通りです。
|
材積量(㎥) |
年成長量(㎥/年) |
年間CO2吸収量 t/年 |
スギ |
126.9 |
9.0 |
8.1 |
ヒノキ |
94.2 |
5.7 |
6.8 |
その他の樹種 |
62.5 |
2.3 |
2.9 |
※日本の代表的な針葉樹であるスギとヒノキはその他の樹種と比べると成長が早くCO2吸収量も高いです。
※林野庁 二酸化炭素の吸収・固定量「見える化」計算シートを用いて計算
樹木の成長過程で二酸化炭素吸収量は変化しますか?例えば若木と老木ではどの程度異なりますか?
一般的に老木は若木と比べて成長が遅くなり、光合成の活動も減少するため、二酸化炭素吸収量も少なくなります。具体的な数値として、1ヘクタールの森林に植えられた500本のスギのCO2吸収量試算値を示します。
- 2齢級(林齢6~10年)5.7t/年
- 5齢級(林齢21~25年)8.1t/年
- 10齢級(林齢46~50年)5.5t/年
※林野庁 二酸化炭素の吸収・固定量「見える化」計算シートを用いて計算
樹木は二酸化炭素を排出しますか?
樹木は人間と同じように呼吸をしているので二酸化炭素を排出します。ただし、光合成により吸収する二酸化炭素量が呼吸により排出する二酸化炭素量よりも多いので、差し引きで二酸化炭素を吸収していることになります。
木を燃やすとどうなりますか?
木を燃やすと、吸収した二酸化炭素(CO2)と同量のCO2が大気中に放出されます。これは、樹木が成長過程で吸収したCO2が燃焼によって再び大気中に戻るためです。このため、木材の燃焼は炭素の循環の一部と考えられ、理論的にはプラマイゼロとなります。
ただし、実際には木材の燃焼過程で完全にCO2だけが放出されるわけではなく、他の温室効果ガスや微粒子も発生することがあります。また、木材の燃焼が急速に行われると、短期間で大量のCO2が放出されるため、気候変動への影響が大きくなる可能性があります。